ノーローンのサイトです。
下記 島根 購入 超え 持ち 戻る 三和 即日 月別 macromedia 火曜日 金額 おすすめ 受け いくつ 対策 条件 実行 超える 手順 青森 中国地方 簡易 近づき 早め 所属 トップページ 集金 関し ただし

言っとは?/ ノーローン

[ 174] 【秋葉原無差別殺傷】人間までカンバン方式 - 何かごにょごにょ言ってます
[引用サイト]  http://d.hatena.ne.jp/boiledema/20080610

なんか激しく放置プレイなんだけど、秋葉の事件について、犯人が働いていた工場は、父が正社員として長く勤めている会社のことなので、知っていることを書いておきます。
ミクシニュースでも書いたんだけど、瞬間最大風速で流れてしまうよりも、はてなに残しておいた方がいいだろうと。
関東自動車はトヨタの関連会社で、下請けではなく、トヨタ車の生産ラインそのものを請け負っている。自動車部品工場という表現をするマスコミもあったけれど、それは正しくない。
工場での担当は塗装ライン。月曜から金曜の週5日勤務で1週間交代で日勤と夜勤についていたが、勤務態度はまじめで、公休以外は休まなかった。時給1300円で月約20万円の収入があった。契約期間は今年3月31日までだったが、1年間更新されていた。
派遣社員を6月末で200人から50人に減らす計画があったが、加藤容疑者は、自分が対象ではないことを派遣会社から知らされていたという。
理由は、原油高による材料費高騰。しかも国内需要も伸びないので、引き続き好調な海外需要については、人件費コストの安い海外工場で生産する。
なんというか、これがトヨタのやり方か。トヨタの経営方針、在庫を抱えず、下請けからすぐに必要な分だけ部品を取り寄せるカンバン方式というのが有名だけど、
自分たちが、労働者を買い叩いたせいで、若年層を中心に収入が減り、国内需要が減ってしまったら、海外市場は好調なのでとっとと生産拠点を海外に移転してしまう。
しかも、東富士工場は非常に広く、人の配置もまばら。親父いわく、「隣の人と100mは離れている」ウチの親父はいつだって大げさなので、そんなに離れちゃいないだろうけど、数十メートル単位で離れていると見ていいだろう。
しかも、ハケンは出入りが激しすぎていちいち顔も覚えていない。親父いわく、ハケンのことだから知らないだそうだ。まったく(怒)
犯行前に、ツナギがロッカーから消えていたことで、解雇されると思い込み激怒したとの報道があった。字面だけ追えばそんな小さなことで解雇なんて、と思う。
だが、彼の状況を鑑みるに、まともにコミュニケーションが成立していないので、ちょっとしたことにも過敏になってしまうだろう。
クビにはならないと派遣会社が言ったところで、会社側が希望する日まで働いてもらうための方便に見えてしまうだろう。
クビにすると言ってしまえば、本人がバックレたり、やる気がなくなったりして生産性が落ちてしまう。
そもそも、数ヶ月で人が入れ替わってしまうので、職に対するこだわりや企業に対する忠誠心が薄くなる。
ウチの父親によると4本閉じなければいけないボルトを、面倒になったある派遣労働者が2本しか閉めないで出荷してしまい、大騒ぎになったこともあったらしい。
また、多少契約期間が伸びたところで、経営方針として最終的に派遣を切るという方向性に変わりはない。
そういう状況下でツナギが無くなったとしたら、極めて非人間的な方法で、陰湿に解雇を告げてきたと勘違いしてもむべなるかな、だとは思う。
その上、派遣会社の日研や関自がマスコミに言っていることは本当なのか。犯人のクビは決定していたが、保身のために嘘をついている可能性はないか
見知らぬ土地に連れて来られ、社員からは顔を覚えてもらえず、あたかも部品の一部として明日の生活を奪われる。俺はボルトじゃねえ。
派遣同士のつながりというのはどれほどあったのかは分からないが、(ニュースを見ていると同僚同士多少はコミュニケーションがあったようだが)希薄だったのではないか。
彼女がいない、ということに対して相当の劣等感を持っていたようだけど、承認の象徴が「彼女」だったのではないか。
無論、背景には恋愛至上主義もあるだろうし、若い男なのでそれ相当に性欲もあるだろうが、友達でも親でも、頼れる上司でも、あるいは猫だろうが、代替は可能だったのではないか。少なくとも道を踏み外すほどにはならなかったのではないか。
犯人は他人を巻き込まず、一人で勝手に死ねばよかった、そう言う人は多い。裾野市なので富士の樹海は近い。だが、犯人があのまま秋葉に行かず、一人樹海に向かったとしても、誰も探しに行かなかっただろう。
人間としてみなされていない人は、他の人も人間としてみなさない。凶行の背景には、凍えるほどの孤独が生み出す負のスパイラルがある。
関東自動車でも他の会社と同様、派遣労働者を積極的に活用しはじめたのは、今から大体10年ほど前だと思う。
父から聞いていた話だと、派遣会社によって賃金も待遇もバラバラで、おおむね期間工よりも賃金は安い。しかも雇用形態はきわめて不安定で、いつクビになるか分からない。
父からも、子供がいて派遣だけでは食べていけないから、工場労働の後に土方のバイトをしている人の話を聞いたことがある。
非常に優秀な人なのに、地元に職がない、学歴が無いなどの理由で派遣労働しか選択肢がない、わずかしか給料がもらえないなどの現状に父なりに歯がゆさを感じたらしい。
ロスジェネ真っ只中の私も現在デスクワークの派遣だが、自分の会社の派遣の待遇を見ているせいか、ずっと正社員になれと言っている。
しょぼい家ではあるが、家も建てたし、私も大学に行かせてもらった。不満を言いつつも、トヨタの技術力に誇りを持っており、車にはこだわりがあり、かなり頻繁に乗り換えていた。
持ち家どころか、自分の作った車をローンを組んで買うこともできないし、子供を大学にやることもできない。
まあ自分も似たようなもので、父のリソースに依存することで、犯人ほど絶望せずにいられる。皮肉ではあるけれど。
己の存在で社会に爪あとを残したかった。そう思うなら、こんな選択肢にはまりこんでしまった彼の愚かさを呪う。
どうしょうもない絶望に追い込まれた人は、自分の不甲斐なさを呪い、自分を追い詰めてしまうという。理由は本当は外にもあるのに。
絶望の背景を他者に見出すことができたなら、それをなぜ別の手段に訴えられなかったのか。歯がゆくて悔しくて、悲しく憎らしい。
トヨタと言って思い出す話がある、3月まで一緒に働いていた人がかつて、銀座でホステスをしていたという。
銀座で湯水のように金を使い、ある日幹部は彼女にドレスを送ったらしい。ベルサーチの豹柄のダッサイやつ。だけど値段だけはやたらする代物だったそうだ。
それからもう一点、ここ数年盛り上がってきた派遣労働をめぐる運動について、非常に悔しい点がある。
関東自動車は最初に述べた通り、派遣労働をすべて切ろうとしている。親会社のトヨタそのものがそういう意向である。
無論、国内需要が減ってしまったのも原因だが、コストがかかって組合とかが絡んでウルセー派遣使うなら、海外に移転してしまった方がいいと思われてしまったかもしれない。
派遣がなくなった代わりに、失業者が増えてしまう。プレカリアート運動を密かに応援していた私としては
随分犯人に同情的な話になってしまいました。無論、犯人は許されてはなりません。その点は強調しておきます。
*ブクマありがとうございます。注目されたので父の情報を減らしときました。まあ、数千人規模の会社なんで分からないとは思うんだけど。そんなに重要な情報じゃないしね。父の情報として、大げさはいいでしょうw
2008/06/11 13:52 犯人は、この五年間で5回以上転職してるし、青森の運送屋ではアルバイト入社から正社員になったのに8ヶ月で退職してるんですね。自動車短大に進学したのは自分の選択なのに、整備士の免許もとらず、弘前大学に転入して中学校教員になるとか言いながら、それもせずに派遣会社に入っています。一事が万事行き当たりばったりで、将来のことは考えていない癖に、思い通りにならないのは他人や社会のせいにする。この犯人が適応できるような社会は、どの時代のどの場所にも無いように思います。派遣労働やトヨタの遣り口には問題大ありですが、この犯人は今のこの時期に関東自動車に派遣されてなくても、やはり似たような事件を起こしたんじゃないでしょうか?
2008/06/11 14:08 始めまして他所から見に来ました、紹介されたので読ませて頂きました、まさしくその通りです、付け加えさせて頂かせて貰えれば、期間作業員はまだましで派遣で以前滋賀のダイハツに派遣された際に、企業側からは倉庫を無料で借りた筈なのにそこにベットを置き3万円の寮費を請求していました。日本ケイテムという会社です。即日皆出てゆきました。その企業は未だに慰労金も上前まで撥ねてます。通報したほうが良いのかも知れませんね。
2008/06/11 15:15 >理由は、原油高による材料費高騰。しかも国内需要も伸びないので、引き続き好調な海外需要については、人件費コストの安い海外工場で生産する。人件費の高い国内工場で生産してトヨタが潰れて全員解雇されたら満足なんでしょうか。どれだけ会社や社会に甘えたら気がすむんでしょう。今回の容疑者と全く同じじゃないですか、環境に甘えて文句言うってのは。
2008/06/11 20:10 仮に英訳したとしても「何を当たり前の事を言ってんだ?」と流されるかも。アメリカだって、ろくに英語も話せないまま奴隷のように働かされている労働者はごまんと居るし、日本の製品を買う立場である彼らからしてみれば、同情したところで「メイドインジャパン」の値段が上がるだけでいいことは何もないし。
2008/06/11 20:53 そりゃもう中国市場をこれからは中心としが『世界』が舞台のTOYOTAですから、英語に翻訳されたら困りますよねw加勢する必要はなさそうですが、横レスだけしときます。英語版ができて反響がよかったら中国語版も作りましょう。その時は加勢したいと思います。ただ中国語よりは英語の方が有意義だとは思いますがw
2008/06/11 22:30 >うーんさんグローバル化した社会においては、日本人の労働条件の向上はアメリカの労働条件の向上になるだろうし、中国人やベトナム人の労働条件の向上は日本人の労働条件の向上につながると思います。理想論かもしれませんが。。地道な活動かもしれませんが、英訳や中国語訳というのはすばらしい試みだと思います。ほんやくこんにゃくさん、すばらしい。>sheepsong55さん期間工と派遣社員の違いというのがよくわかりません。期間工は雇用契約に期間の定めのある直接雇用で、派遣社員は派遣元から派遣先に派遣される間接雇用です。いわゆる正規雇用(正社員)は「期間の定めのない直接雇用」で、これが原則的な雇い方ですが、それ以外の雇い方として「非正規雇用」というカテゴリーがあり、そのなかにパートやアルバイト、契約社員、派遣社員などが入ります。偽装請負が問題になったあと直接雇用されるケースがありましたが、その多くは期間工で、契約期間が来るとともに雇い止めされることが相次ぎました。しかし、松下プラズマディスプレイ偽装請負事件訴訟の結果、その手も使えなくなりつつあります。http://blog.livedoor.jp/fmwwewwmf/
2008/06/11 23:48 考えさせられるエントリだと思います。ですが、ワーキングプアの悲惨な現状は企業のせいというのは間違っていると思います。明らかに人材の流動性が足りないせいです。この事態を招いたのはもちろん企業ではなく、高度成長の時代から変化できない政治の怠慢です。
2008/06/12 00:39 >なぜ日本の労働者は立ち上がらないんだという話になるか。・労働三権が当然の権利であることを若い世代はなぜか知らない・知らないどころかそういう労働運動的なことをやるのは甘えてる、職があるだけマシ、本人の努力次第の問題だと思い込まされている・既存の労働組合は自分たちのことで手一杯てところですか。
2008/06/12 01:15 >美味い汁を吸っている老人が実権を握っている限り、彼らは現状を変えず、このまま定年まで逃げ切ることを考えるでしょうまあそうですよね。若いやつの雇用より、自分の給料とか家族手当とか退職金の方が大事ですもんね。このまま我々の世代はまともに会社に勤めたことがないダメなやつらと上にも下にもみなされてお荷物になっていくのでしょうか。でも、暴動も自爆テロも問題は解決しないと思います。
2008/06/12 02:16 言いたいことがあるなら、人と話せばいい。人と本気で向かい合う勇気とか覚悟がないから、こうなる。あの犯人がネットで何かを書き込んでたって、話しかけてるのは他の誰でもない。誰かに自分の主張を発しているつもりが、その言葉は自分に一番返ってくる。その言葉を読み返して、また考えて、あーだこーだ矛盾する。鏡のように同じものしか返ってこないから、抜け出せるところから抜け出せない。人と話してれば、それが言い悪いは別にして何か違ったものが返ってくるのにね。親でも誰でも、誰かに相談なんてできたはず。キャバクラで話すだけ話したっていい。本当に追い込まれてたんなら、人を選ぶなよ。会社や社会に責任があるのかなんて分からないけど、だからといってあの事件は普通じゃない。あんな事、どうあっても起こっちゃいけない
2008/06/12 03:04 日本で最も巨大で金を回してるトヨタを貶めても回りまわって日本経済をさらにシュリンクさせるだけのような?みんな貧乏になれば満足が得られる訳でもないでしょう。日本の経営者の平均給与は世界的に見て決して高くないし、むしろなんかあったら世間からバッシングされ言い訳もさせてもらえずただひたすら頭を下げて記者会見、なんてリスクを持つ日本の経営者はあんまり魅力ないようです。だた派遣の待遇は欧米と比べて悪いので改善を求めていく方向には賛成です。社員と同じ内容の仕事ならほぼ同じ給与、近い待遇にするのは当然の権利ですしここは改善するべきでしょうね。それでも解雇の問題は構造上親会社どうのこうのといっても埒が開かないでしょう。なんだかんだいってもアフリカや東南アジアなどと比べると日本は相当ましだと思いますよ。いまの待遇に不満があるなら起業でもしたほうがいいのかもしれません。自分の知り合いは中卒でしたがボロアパートから零細企業ですがそこそこの会社の経営者となっています。ルサンチマンで消耗戦をするより今現在のリソースで何が一番自分を生かせるかと考えたほうが幸せになれるような気がします。
2008/06/12 06:21 しかし安い海外の安い人件費で造られたものだからこそ、いろいろ安く買えたりするんじゃないですか?一元的に善し悪しを決められる事ではないかと派遣に関しても、派遣には派遣の良さがあり嫌ならやめればいいと思いますけど犯人も自分で自分を追い込んだという自覚はあったようですしそもそも現代の状況は大企業や政治家など一部の人間が造ったのではなく、国民皆が造ったのだと思います。つまり自分で自分の首を絞めている様なもののような…具体的には、すべて自分以外の誰かの所為にする人たちと、それを助長し続けるマスメディアによるものが大きいと思いますもちろんトヨタに問題がないとは思いませんけど
2008/06/12 07:49 おはようございます。自分の言いたい事は出尽くしていますが、これだけは言わせてもらいます。アメリカ式と日本式の雇用や待遇体制のうち、経営者の都合が良いやり方だけを導入した結果でしょうかね?実力主義と言いながら不明朗な評価でごく一部の人以外賃金を下げる方向に持っていき、雇用も派遣社員だのホワイトカラーエグゼンプションだのと、いかに労働者へ金を払わないようにする事しか考えなくなった。結果的に企業の収益は一時的に伸びたところで、物が売れなければすぐに悪化し、最後は今までにない不景気が来るかと思います。それを知っていて知らぬふりをする経団連や政府与党、対策を打つどころか会社のいいなりになっている労働組合には全く期待できません。この国もあと10年したら、発展後進国になるんでしょうかね。

 

[ 175] 「著作権は混迷」「ダメと言ってもネットは止まらない」──東大中山教授 - ITmedia News
[引用サイト]  http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0803/03/news033.html

19世紀の状況を前提に作られた著作権法は、一般ユーザーが創作し、ネットで発表する現代に合わない――著作権法の第一人者・東大の中山教授は言う。
「著作権制度が想定していない状況に直面し、右往左往している」――東京大学の中山信弘教授が2月29日、「著作権リフォーム」をテーマにしたデジタルコンテンツ協会のシンポジウムで講演した。一般ユーザーが創作し、ネットで著作物を発表する現代に、プロを前提にした著作権制度が対応できなくなっていると指摘。著作物の流通を円滑化するための改革の必要性や、著作物を独占せず、広く共有しようという「コモンズ」の考え方などを紹介した。
中山教授は著作権法学界の第一人者で、政府の知的財産戦略本部の構成員や、文化庁傘下の文化審議会著作権分科会私的録音録画小委員会の座長、クリエイティブ・コモンズ・ジャパン理事長も務める。約20分の短時間に詰め込まれた濃い内容と問題提起に、参加者は聴き入った。
「19世紀の状況を前提にして構築された著作権制度が、インターネットの発展でとてつもなく大きな問題に直面している。混迷の度合いは、同じ知財法である特許法の比ではない」
著作権法の国際法「ベルヌ条約」が生まれたのは1886年。保護対象として想定されていたのは書籍や美術品などプロの手によるものだった。最新の改正も1971年と、ネットが普及するはるか以前だ。
IT化の進展で一般大衆も著作者となり、ネット上に著作物を発表できるようになった。「一億総クリエイター時代。著作権法はより普遍性を持った法律に変性してきた。従来の『権利者』の声だけを考えていい時代ではない」
20年ほど前まではプロ専用だった“複製機”が広く普及し、個人も手軽に、時には無意識に複製できる環境が整った。「著作権法を侵害したことがない人はほとんどいないだろう。訴える人がいないだけで、形式的には“一億総犯罪者”とも言える」――例えば中山教授が大学の研究室で他人の論文をコピーする行為も、「私的使用の範囲を超えているから」著作権侵害に当たると話す。
著作権法に重い足かせをはめられているのがネットビジネスだ。「新しいネットビジネスは、著作権を侵害する可能性が高く、著作権法がその阻害要因になっている。今のままでは、ビジネスを萎縮させるか、違法行為がはんらんするか、どちらかになる」
例えば検索エンジンのキャッシュの扱い。日本の著作権法では現状、キャッシュは複製とみなされるため、著作者に無断でキャッシュを作成・蓄積する検索エンジンサーバは「著作権侵害の可能性が高い」。ヤフーやグーグルなどは、検索サーバを国外に置いている。
「著作権を侵害する可能性がある新ビジネスでも、単純に拒絶するのではなく、いかに利益を還元するか考えるべき。YouTubeとも手を組んで、利益の一部を権利者に還元すると考えていくべきだろう。ダメだとばかり言っていても、インターネットは止まらない」
日本政府は「知財立国」を目指し、著作物の利用・流通を促進するための施策を進めている。だが「時代に合わない著作権法が著作物の流通も阻害している」と中山教授は指摘する。特に、強すぎる同一性保持権が問題だという。
1970年に制定された現行法は、著作者に強い同一性保持権(著作者が、意に反する著作物の改変や削除などを受けない権利、著作人格権の1つ)を認めている。
「当時は強い著作人格権、特に同一性保持権がクリエイターの意欲を増すと考えられており、立法者はそれを考慮して『世界一強い同一性保持権を付けた』と話していた。創作のみを重視し、流通・利用は軽視されていたが、昭和40年代としてはやむを得なかっただろう」
だが流通する著作物の量が圧倒的に増え「著作物の経済財としての地位」が向上したため「処理しにくい人格権が流通を阻害している側面がある」と指摘する。著作権者の多くは『著作物をできるだけ利用してほしい』と望んでいるはずだが、強い人格権が邪魔をする」
強すぎる著作者人格権は、2次創作やパロディー文化の広がりもはばむ。「一般人による2次著作や共同著作が増えている。翻案文化はもう止められない」
法律で一度与えた権利を、法改正で縮小することは難しい。「法解釈によって権利水準を引き下げる努力が行われてる」のが現状だが「法解釈だけでは無理がある。立法の問題に踏み込まざるを得ない」。
これまで著作権法は、ほかの法律分野と隔絶した、自己完結的な法律だったという。「想定している価値が他の法律とどう関係するかの認識がほとんどなく、関係者は自己の利益のために汲々(きゅうきゅう)とし、全体を見ない傾向があった。だが、今や政府レベルで、国益的な判断が必要だ」
「有体物に付着して流通していた情報が、データという裸の形で、単体で流通し始めている。それをコントロールして封じ込めるのは不可能と認識すべき」――そんな現状認識も示す。
「従来の著作権法の枠組みは物権法的な構成になっているが、現代の著作物は、書籍やCDといった有体物に付着させなくても、データという無体物のままネット上を流通させられる。物権法的な構成のままでは、情報の利用が進まない」
「いわゆる“知財”とは逆の発想で、注目すべき考え方」と「コモンズ」を紹介した。「情報を独占して利潤を得るのではなく、共有・発展させることで全体が発展するという考え方」で、クリエイティブ・コモンズやオープンソースコミュニティーなどがその具体例だ。
オープンソースソフトウェアはソフト開発の効率化やコスト削減に貢献してきた。クリエイティブ・コモンズは「著作物のほとんどは商業ベースに乗らない」という前提で、無償でいいから利用してほしいという創作者の要求と、利用者の使いたいという欲求をつなげる試みだと紹介する。
「インセンティブは、創作への参加意識なのか、コミュニティーへの帰属意識なのか――研究を待つ必要があるが、独占を廃して共有し、利益を得るという考え方が出てきている。独占ではなく共有で発展しあう、という考え方に注目すべきだろう」
「初音ミクJASRAC事件」が浮き彫りにした、みんなの創作と音楽ビジネスの矛盾。誰もが創る時代に、みんなが幸せになる仕組みとは。「初音ミク」という“実験の場”を提供し、ユーザーとともに探っていく。連載企画 「おもしろさは誰のものか」序章。
「DRMでコピー回数を制限すれば、補償金は縮小できるはず」という内容の資料を、文化庁が小委員会で提出した。権利者やメーカーの意見を盛り込み「いろいろな立場の人に譲ってもらった」内容というが、「消費者不在」という指摘もあった。
英大学、「コップ1杯の水で洗える」洗濯技術を開発リーズ大学の新技術は、衣類とともにプラスチックの粒を回転ドラムに入れて汚れを落とすというもの。英国で2009年にも商用化される見通し。

 

戻る

ノーローンのサイトです。

ノーローンのサイトです。